中盤からの加速は期待通り→急ブレーキからの再発進は後から来る感じ | IWGB

中盤からの加速は期待通り→急ブレーキからの再発進は後から来る感じ

2015.11.09.Mon.00:27
長かった「サクラノ詩」。ようやく終わりました。・゚・(ノ∀`)・゚・。

いやー、ホント長かった。
ダレたところは一切なかったですけども。

発表から10年以上の歳月が流れた作品で
その間に「素晴らしい日々」で名を上げたすかぢ氏の作品、
ってコトでまぁ期待値は元から高くなるのは当然でしたけども。

いきなり比較から入りますが
暴力的な描写がヤケに目に付いた「すばひび」に比較すると
その辺はだいぶ丸くなりましたねー。
個人的には「ちょっとインパクト狙いすぎじゃね?」と
あざとさを感じてしまったくらいのえげつない描写が
今回はキレイにまとめてきたなーと。
安心感は断然こちらのが上でしたw

で、中身の感想についてはネタバレのオンパレードになる上に
確実に長くなるので追記のほうで。
.

ナゾだらけの設定をこれ見よがしに並べておきながら
前半でオープンにするのは一部だけであとはキャラの良さだけで乗り切る、
ってのはやはり「すばひび」でも見られた手法ですよね。

最初の同級生2人のお話はオープンにした設定以上に
後への布石のほうが多かったように思いますけど
まぁまさかメインの凜がいきなりそこで出番が来るとは想像だにせずw

さすがにメインだけに、まだ全体のちょっとしか明らかになってないのに
凜ルートはそれなり以上のまとまり感がありましたね。

そして次の後輩2人のお話は上手さを感じました。
「すばひび」では2章目でドン引きしたもんですが
一番ダレてしまいそうなここで転生モノを投下して
因縁の存在を印象づける、ってのは上手いなぁと。

また、優美と違って他ルートでは割と埋もれがちな里奈が
自身のルートでは他のヒロインの誰にも負けないレベルで
かなり存在感あったのも上手いと思ったところ。

これらはこれらでそれぞれ単独でも結構楽しめるレベルだったと思うのですが。
(まぁ満足度で言えば70前半レベル?)
これらを受けて登場する雫ルート辺りから物語的に一気に加速を始めるのは
これまた「すばひび」同様の手法でしたね。

おかげでまぁお話的にも盛り上がって期待値がガンガン跳ね上がるわ
雫がやたら可愛いく感じられるわ、前半4ルートとは明らかに別物w

そしてその後に展開される「Ⅳ」。
それまでの個別で「そこはわかったけどそうなるとアレは?」
と思ったいくつもの「?」をどんどん回収して「さぁここから」
という流れはホントにやりながらwktkしました。

それを受けての「Ⅴ」は途中まではプレイヤーの期待に
そのまま応えるような盛り上げ方というか王道的な展開。

そこからその盛り上げの最中にこれ見よがしに示唆される悲劇。
そしてもうわかりきった結末をそこまで丁寧にキレイに見せるのか、
という意外さ。
暴力的な表現が多かった「すばひび」とは一転、
こんな見せ方もできるんだ、っていう引き出しの多さを感じましたね。
また、真琴や圭が「ヒーロー」と称した直哉の弱さを
藍がフォローした場面もキャラ描写の深さを感じたところ。

そしてラストの「Ⅵ」。
もうここはプレイヤーの誰もが願ってない、期待してない展開だったと思います。
これまで意味深に語られた千年桜・中村家といった設定ももう放置。
なんだか煮え切らない、盛り上げたようでさほど痛快には見えないクライマックス。
見方によっては物凄くgdgdな結末にも見えてしまうかも、とも思いましたが。

でも物凄くナットクできる終わり方でしたね。
吹とのプールでの勝負の終わりに彼女が直哉に言った言葉。
それが叶わないものになり、吹の記憶ごとそれを引き継いだ凜。
あんだけ直哉に感謝しながら凜の味方になることを選んだ雫も
それまでの言動で「ああ、こういうことかぁ」と激しくナットク。

そして気付けばまた直哉を中心に今度は新しい人達が集まり
ちょっとだけ輝きを見せて終わったラストだったワケですが
その後の流れは思いっきり提示されてるところもニクイとこ。

直哉は正式な顧問になれる立場になり
既に4人まで揃った新美術部のメンツ。
そこのラストピースになるのは圭の妹。

人に交じってこそ真価を発揮する「櫻の芸術家」たる直哉は
人のために描く事で何度も蘇るし、それを支える藍もいて。
そして終盤で自分の名前を残す事より、
何のために誰のために作品を残すのか、
直哉はそのホントに意味に気付いたワケで。

終わってEDの「櫻の詩」のイントロが流れた瞬間に
それらがパーっと思い浮かんで
はなさんのヴォーカルが始まった時すべてがストンと落ちたというか。

そしてその「櫻の詩」を聴きながら
放置されてしまった千年桜について考えたら
そもそもアレは神が宿る凜だからこそ6年前に櫻が咲いたワケで。
数少ない条件を満たした優美がソレを咲かせたこともありましたが、
そこで願ったことはあくまでも普通なコトで。

約束の地点まで凜は凜の道を。直哉は直哉の道を。
凜が旅立つ前に直哉と交わした会話はそれを示唆していたのかと。

弱い神様と共にいることを願った直哉は
奇蹟が宿る桜ではなく一人一人という花弁が集まった桜を以て
「サクラノ詩」としたんだなぁ、と。
ならば、あのラストは実にソレに相応しい。

・・・などとあれこれとりとめなく思い浮かんできましたね。
まぁクリア直後の余韻としてはそうそうないレベルのカタルシスでした。

そんなワケでシナリオ評価はこのブログでは初の「10」評価。
ワタシ的にも10を付けた作品は実に7年ぶりでした(・∀・;)


絵については7評価で結果的にだいぶ脚を引っ張った形になってますが。
キャラデザは可愛いと思います。ただ、クオリティの波が激しいというか、
立ち絵とイベントCGでだいぶギャップが目立ちますよねー。
輪郭線や表情やらの顔はもちろん、
おっぱいの大きさやフトモモの太さまで超可変w

昨年、狗神さんは「魔女こいにっき」での原画では
その辺しっかり描かれてましたから
単純に相当に急かされた仕事だったのかなぁ、と勝手に妄想してますが。

音についてはもうOP曲でありED曲である「櫻の詩」の存在感が
ハンパなさすぎですね。
昨日言ったとおり、「天球の下の奇蹟」もかなりツボに来た曲でしたが
そもそもレベルが違うというかw

↑のとおり、EDの「櫻の詩」を聴いた瞬間、
あれこれ自分の中でまとまる感覚ってのが初めてだったので
やたら高評価になってしまった気もしますが
まぁこの曲だけで十分10の評価に値するかとw

キャラに関してはメインヒロイン4人+優美&吹が目立ってましたけど
上手いなぁと思ったのはむしろ香奈。
単純に嫌なヤツ、ではなくホンモノはホンモノとして認め
自分がそのレベルに至ってない事はわかりつつ、でも自己主張はしたい。
深読みが過ぎる気もしますが、なんていうか、これ、
あれこれ好き勝手言うプレイヤーのことを描写してね?なんて気もしました。
で、あんだけ言っといて彼女が至った地点はどう見たってまがい物。

「すばひび」での悪役はいかにもなテンプレキャラ達ばかりでしたが
今回の香奈の位置は物凄くリアリティがあったように思います。
結局のところ、他の登場人物はなんだかんだ天才だらけなワケで
彼女が一番人間っぽかったなぁと。

とまぁそんなワケでシナリオ以外はだいぶやっつけ気味の感想ではありますが
恒例の採点表投下↓
sakuranouta.jpg
前述のとおり、シナリオ10評価は個人的に7年ぶり4本目。
95点は昨年の「はれたか」以来で通算で15本目くらいですかね?
絵さえ9以上にあればたぶんベスト5入りしてたかと。
その点では実に惜しい作品でしたが、
現状今年ではダントツトップな感じ。
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