ほろ苦どころかただただ苦い | IWGB

ほろ苦どころかただただ苦い

2016.08.06.Sat.00:30
「フロフロ」全ルート終わりました。

サガプラの作品なんで「普通にゃ来ないだろう」とは予想してました。
でも前作「花咲」がらしさを残しつつ、
だいぶ一般需要に寄ってきた気がしたので
今度はどうなるのかなぁ、と注目してたところでしたが。

やっぱサガプラはサガプラだったな、と。

とりあえずいつもと趣向を変えていきなり採点表を投下します。
flo-flo.jpg
各サブパラが期待値より1ずつ低い感じですね。

ワタシはプレイ前の期待値が高すぎるとデキが良くても
満足度が低めになる傾向がありますが、
この作品に関しては期待値低めでもこうなった気がします。

で、これまたいつもと順番を変えてまず絵から触れます。
これは公式サイトオープン時に述べたコトですが・・・
今回の各担当キャラは前作の担当キャラと
胸のサイズか性格が真逆になってる感じがする、
と言ってて実際プレイしてみてその通りだと思ったのですが、
このことから受ける印象は
「キャラ担当の落とし込みがカッチリしてるなぁ」ってところでして。

各絵師の配置もパツキン担当の茉宮さんと黒髪担当のとらのすけさんに
巨乳担当の有末さんは一番得意なところを担当されて
そしてほんたにさん担当は前作でウケた
ののちゃん似のヒロインで彼女をメインに据える、というところも
かなり練ってきた印象ではあるのですが。

なんつーか、勝手な言い分ですが、ワタシの目からはやり過ぎたように見えます。
率直に言って目新しさがどこにもなかったなと。
得意分野の正反対キャラじゃ結局のところ左右反転しだけにしか見えんのよ、と。

ただ、これは悪い事だけではないと思うんです。
シナリオのキャラ描写が上手ければ、ベタなりの王道ってものがありますから
かなりハマれたとも思うんですけども。
残念なことにシナリオにそこまでの力がなかった感じ。まぁこれは後述します。

立ち絵やイベントCGそのものは期待通りのクオリティだったと思います。
立ち絵で服装の変化に合わせて髪型変えるのは
もはや当たり前になったところではありますが
それの似合い方がパないところはもうさすが。
碧衣さんの服装が浮いてる気はしましたが
それ以外は概ねさすがの安定感でしたね。

続いてシナリオ。
とりあえず序盤から気になってたところが2点、
それと夏乃ルートクリアをした時点で1点「えー」ってところがありました。

まず強烈な違和感は照れた時の描写であるスラッシュ「////」の多用。
や、これがラノベや漫画なら全然OKだと思うんですけどね。
エロゲでもボイスなしとかならまだわかります。
ただ、これ声優さんが声当てるんですから、
そこはその演技に委ねるべき部分だと思うんですよ。

声優さんが笑ってる演技をしてる時に「(笑)」とか「wwww」とか
普通に使ってるようなもんでしょう。
(ネットスラングのネタ使用時はわかりますけど)
ぶっちゃけウザイです。
テキスト主体の媒体ならまだしも、
演技担当がいるところでテキストがそこまで自己主張するなよ、と。

そもそも一番恥じらうエロシーン時に一切ソレが使われてないんですから
ウザイことはライター陣も自覚していたハズ。
そこもちょいと不快感を感じるところですね。

2点目はキャラの味付けが奇を衒った割りには安直すぎるというか。
前述した「シナリオにそこまでの力がなかった」ってのがここ。
少々ぶっ飛んだキャラ設定の意図はわかりますが
各キャラの口癖や喋り方、言動があまりに記号的過ぎて
冒頭から「やーなんだかなー」と褪めた目で見てしまいましたね。

絵の印象が「カッチリ決めすぎ」なところに持ってきて
シナリオの印象は「かなりズレた感じのテンプレにハメてる」だと
キャラ評価はもうお察しレベル。

常識的な七緒とキャストさんの力でだいぶ押し戻してますが
(七緒だけで+1。)
もう少し常識がかっていれば9やら10の評価も有り得たと思うだけに
非常に勿体ないですね。

あと夏乃ルートプレイ時に思ったのは「記憶の取り戻し方がご都合過ぎる」ってところ。
これはどのルートのクリア後でも入る回想も同じ印象を持ちましたが。
ただまぁこの辺りはラストルートでの種明かし次第かな、とは思ってました。

ここからはネタバレも入って来ると思われますので以下追記。
.


↑の第3の気になった点はラストルートの理由付けでナットクではありました。
またサブの碧衣さんルートの位置づけも理由があって
この設定は上手いなぁとも思わされました。

ただ、ラストルートを進めれば進めるほど
どんどん萎えてしまいまして。

「四季シリーズ」で「実は主人公は死んでましたー」とか
「実はヒロインが死んでましたー」とか散々やり尽くしたんで
今回のこの展開はある意味では非常にナットクではあるんですけどね。

当事者である主人公かヒロインの死による悲恋ならまだキレイにもなりますが
「運命的な第三者の死を通して」
ってカタチはワタシ的には思った以上に受け入れがたいんだなぁと実感。

や、意図はわかりますよ。
利成の生き様。
不器用な普通の人が不器用に生きて
自ら関わった人の人生の軌道修正をしていく様。
なんていうか現代のヒーロー像ってこういう人なんじゃないか、
って思わせるところは説得力ありました。

また、その利成が最後に見た光。
利成の賭けを引き継いで自分の賭けとしたリキエル。
同じく遺志を引き継いだ柳蔵。
その賭けが叶った過程と結果。
利成の願い、思い。

言いたいコトは凄く伝わって来るんですが、それでも思っちゃうんです。
彼の人生の儚さに。
一番感情移入しちゃうのは主人公やヒロインではなく利成になりますよ、これ。
そして思うのは記事タイトルの通り。

ご都合的な利成の救いなんて要らないと思いますが
もう少しエピローグに彼の存在が響いて欲しかった気がしちゃいますね。
特にあーちゃんの母親については触れて欲しかった。
あとは深春さんが夏乃にこだわる理由はどっかで欲しかったかなぁ。

と、ここまでほとんどネガティヴなことしか書いてない割りに
それなり以上に高得点なのは、
好き嫌いはあっても軸はしっかりしてるところと
なんだかんだ絵はしっかりしてるから、ですね。

ただまぁ、前作がかなりファンの声を採り入れてくれた仕様だっただけに
今作はまたマイペースに戻っちまったなぁというのが正直な印象。

まぁ今回はワタシの好き嫌いによるところも大きいと思いますし
絵は変わらず安定してますから、シナリオ次第でまた期待できると思います。

故にとりあえず次作にお願いしたいのは「もうスラッシュ使用はやめれ」ってとこでしょうか。
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