マップとバトルの複雑化より気になったのは | IWGB

マップとバトルの複雑化より気になったのは

2017.10.03.Tue.21:40
先週には終わらせてた「Re;Lord第3章」の感想をうpっておきます。

過去2章に比べてマップもバトルもあれこれ複雑化してましたけど
まぁ過去2作をやってれば十分こなせる範囲内の
マイナーチェンジだったと思うので、むしろ工夫してきたな、
という印象でした。

ラスボスを除く各魔女とのボスバトルは、全部脱がすか
それより難易度がグッと下がる条件を満たして終わらせるか、
の選択ができますしね。

ラスボスだけは苦戦しましたけど、
ジャストガードのコンボを重ねてからのジャストアタック、
という今作から導入の要素を把握してれば
こなせる範囲なのも上手いことバランス取ったな、という印象。

逆にあれこれ複雑化できそうな各魔法のレベルアップは
「購入のみ」とわかりやすいモノにしたのも上手い判断と思います。
結局のところ、ダメージを与えたいのは服なのかキャラなのか、
というところに集約されますから
あれこれ設定を弄らないといけないカスタマイズより
一発装備で済ませたのはわかりやすいなと。

地下要素の増えたマップも
地下はカウントダウンやマップ埋めの対象外にするなど
手間が増える分の配慮はしてくれたので
地上とは違う戦略性を楽しめたかなと。

システム的に複雑化した部分については概ね楽しめたような気がします。

で、お話についてですが。
ここは出来るだけ避けますがネタバレ要素も多少含んで来ますし
長くなるので以下追記にて。
.


もう冒頭からインパクト満点の展開が繰り広げられるワケですが
最後までプレイしてその意図したことはわかります。

新撰組の視点から見た幕末というか蜀から見た三国志というか
まぁつまり時代の敗者から見た歴史観的な作品というか。
敗者になった理由、その運命に抵抗し続けた姿、
それをかなり生々しく描いて切なさは存分に発揮されてたと思います。

過去作でコミカルに描写されたキャラが次々いなくなっていく。
それでもそれぞれ紆余曲折はあれど各々が自分らしく生ききった姿。
そこは敗者サイドでないと描けないところだったと思いますし。

そしてそこまで描いて希望を持たせる終わり方。
そこも悪くなかったと思います。
「聖女誕生」の件で終わってたらだいぶ印象違ったと思いますし。

総じてお話全体の完成度もかなり高めだったと思います。
途中で「あれ?」と思ったことの真相は
だいたいオープンにしてくれたと思いますし。
おかげで読み応えはかなりのものがありました。

ただ、ちと気になった点もありまして。
アイリスが魔女になった経緯を聞いて「あれ?」と。

彼女が身分を剥奪されたのなら、
彼女が守りたかった人は守れなかったハズで。
となればヴィルはどうやって死んだのでしょう?
その世界のヴィルが戦死してなければ
そもそも「先生」は魔女達を送り込む必要もないワケで。

完成度の高さからすれば、そこのフォローが欲しかったですかね。
あの時間軸でも黒幕は生きててその思惑通りだったんだよ、的な。


あとは単純に当初リアが求めていた「新しい世界」と
ヴィルが追い求めた「新しい世界」をもう少し具体化して
描写して欲しかったという思いもあります。

振り返って見ればヴィルにとっての分岐点となるのは
第2章の一般市民を使った陽動作戦です。

この一件からヴィルは新世界を目指して止まることは許されない、
と取り憑かれたように強迫観念に支配されるようになるワケですが。

反面、この事件前のリアはソレを望んでいたようにしか見受けられません。
まずはその理由をもっと丁寧にフォローして欲しかったですね。

後にリア自身が「ヴィルさえいればそれでいい」という旨の発言をしますが
止まれなくなったヴィルを最後まで味方することで
自身のその思いにも封印をします。
そこの流れはわかるのですが、その件までリアがなにを望んでいたのか
そこがほとんど描かれてなかったのが残念でしたね。

彼女はどうでも良いと思ったコトはひたすら無関心で結果冷酷に見える、
という人格描写は描かれてましたけど、その描写の限りでは
あの陽動作戦を是とするようなキャラである説得力には欠けてたように思えます。
少なくとも躊躇していたヴィルの背中を押した彼女が
そこで望んだモノはなんだったのか。

そこを描いてくれないと終盤のリアが単純に悲劇のヒロインになってしまってて
ちょっと納得いかないんですよね。
最終的にすべてが黒幕の思惑通りになって彼が悪役になりましたが
あの時点まではリアも本質は黒幕と大差なかったと思いますから。

とは言え、リア自身があれが分岐点だった、
ということに思い至ってないところは
意図したものかどうかはわかりませんが非常に面白いと思えました。

頭も良いし、思い描いたことを実行に移せる行動力・実力もあるけど
肝心なところがなかなか変えられない。
その原因は大元の原因を把握できてないから。
普通の人ならすぐ気づけるところに彼女は気づけてない。

ラストシーンで続きを示唆されますが、あれは
「作品はここで終わるけど、彼女の話はまだ終わらないんだよ」
という意味なのか
「今度は新しい『Re;』シリーズを出すよ」という意味なのかわかりませんが
後者であれば、分岐点がどこだったのか新作で気付くのかなぁ、
とも思いましたが。

まぁどちらにせよ、リアが望んだモノとヴィルが望んだモノとのズレが
もう少し具体的に描かれていれば、お話はもっともっと深く感じられたのに、
という印象に変わりはなく勿体なく思いますね。
そこがあればたぶん満足度90越えだったと思います。

とかなり長くなったところでようやく採点表投下↓
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リアが登場する新作が出るなら間違いなく買いますが
単純にこのシリーズのシステムを踏襲するのはヤメて欲しいなぁ、
と思ったりも。
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